エッセイ・NO.8 「平成24年 年賀状」 
(2012.1.1)


  
    春夏秋冬、山里暮らしは、草木の百花繚乱の彩りとともに流れて行きます。
          (「綺麗なもんばっかしやなくて、草茫々の所も写さんかい!」)

  謹 賀 新 年      2012(平24)年 元旦

 九州は、地震・原発・台風などの災害には直接遭うことはありませんでしたが、
昨年は重たい気持ちの1年を過ごしました。まして、還暦を過ぎてからの1年1年
は命の重みというものを切に感じさせられます。

 昔、自転車で坂を登りきって、下って行く時の爽快さを思い出して、人生の下
り坂もそのように楽しみたいと思うのですが、なかなか達観した境地には到り
ません。まだまだ、登り坂の途中なのでしょう。
  (「気の毒に」)

 仕事場に『魂は頑固に 心は柔軟に 精神は活発に』という言葉を掲げていま
す。四季それぞれに違うことなく命を輝かせてくれる自然のように、私も認知症
の気配が出つつありますが、この組み合わせを違うことなく、更に、3本柱の
1本も抜け落とさないように暮らしたいと思っています。

 
「仕事より休憩の時間の方が多い」と、よく叱られる、居心地の良い工房にい
つでもお越し下さい。相棒(次男)が筆を作り、猫が何匹か寝そべっています。
犬はちっとも吠えません。長男は京都で遊学中です。
 
 …たぶん、お茶は快く出してくれると思います。 
(「 」は女房の言)

 
皆様にとりまして幸多き年でありますように。   御堂順暁

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